「消火器はどうやって処分するの?」
「消火器を捨てる際の注意点や費用も知りたい」
上記のような悩みに応える記事です。
必ず住居に常備されている消火器ですが、そう頻繁に使うものではありません。そのため、知らぬ間に「使用期限が過ぎている」「腐食している」という可能性も大いにあります。
とはいえ、「処分方法がわからない」と困ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、不用品回収のプロである「お助けうさぎ」が消火器の正しい捨て方5選をご紹介します。この記事を読めば、安心・安全に消火器を処分する方法がわかります。
以前までの消火器回収は、小売店やメーカーが下取りや引き取りを行っていました。しかし、2005年に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、古くなった消火器はリサイクルする方向へと進みました。
そのため、2010年には各メーカーでリサイクル手続きが統一され、消火器は自治体でのゴミ回収はできなくなりました。
消火器を処分する場合は、決められたルールに従って処分する必要があります。
国内メーカーが製造した消火器であれば、下記5つの方法で処分することができます。
「特定窓口」とは小売店や防災の事業者が行っている消火器を引き取る場所で、全国に5,000程度の窓口があります。
消火器を処分するためには、下記の費用がかかります。
ただし、2010年以降に作られた消火器にはリサイクルシールが既に貼られているため、リサイクルシール費用はかかりません。
消火器の処分料金は利用する特定窓口によって若干異なるため、消火器リサイクル推進センターから最寄りの場所を検索して料金を問い合わせてみてください。
特定窓口は消火器を集める役割のため、指定取引場所に運ぶまでの運搬費用や保管費用がかかります。一方で、指定引取場所に直接持ち込む場合は運搬費用と保管費用はかかりません。
ただし、指定取引場所の数は少なく全国に200ヶ所程度しかないため、コストを抑えたい人は最寄りに指定引取引場所があるのか確認する必要があります。
また、指定取引場所の中には下記に該当する場合もあるので、事前に問い合わせをしましょう。
指定取引場所は、消火器リサイクル推進センターから確認してください。
最寄りの場所に指定取引場所や特定窓口が無い場合、ゆうパック回収がおすすめです。
利用手順は下記のとおり。
回収・リサイクルにかかる費用は、薬剤量3kg以下または3ℓ以下の消火器で税込6,270円と割高になってしまいます。
梱包する消火器が3kgや3ℓを超える場合、ゆうパックに対応していません。また、簡易郵便局やコンビニでは発送自体を受け付けていないので注意しましょう。
ホームセンターで家電や家具、工具などの商品を購入している方であれば、消火器を無料で引き取ってもらえます。
引き取り方法は、下記のとおりです。
消火器の無料引き取りを実施しているホームセンターは複数あります。
無料引き取りの条件となる対象商品は各ホームセンターや店舗によって異なるため、ホームページをご確認ください。
窓口が近くにない場合やホームセンターを利用しない人は、不用品回収業者に消火器の回収を依頼する方法もあります。
不用品回収業者に依頼すると自宅に直接回収に来てもらえるため、時間や手間がかかりません。
料金相場は1,000円〜3,000円程で、即日対応してもらえる業者もあります。
特定窓口や指定取引場所がよくわからない人は、まず不用品回収業者に相談してみると良いでしょう。
消火器を処分する際には消火器の種類、製造元、状態に注意が必要で、具体的には下記3つのポイントを確認してください。
外国製の消火器はラベルが日本語ではないため見分けやすいものの、エアゾール式消火具を知らない方は少なくありません。
エアゾール式消火具とは、スプレー缶で売られている簡易式の消火具のことです。
スプレー缶の消化具なので中身を取り出した後、スプレー缶として処分することが可能なため回収は不要です。
消火器は耐用年数が決まっており、経年劣化により破損や腐食が見られることがあります。
劣化した消火器を使用や分解すると事故に繋がる場合があるため、使用せずに処分しなくてはなりません。
また、腐食や破損によりカバーが薄くなっている消火器は、強い衝撃が加えられると中身が噴出する可能性があります。腐食や破損のある消火器の移動の際には、取り扱いに十分注意しましょう。
経年劣化した消火器はレバーのストッパーが外れている恐れがあるので、中身が漏れないように処置が必要です。仮にストッパーが外れたまま、消火器を移動すると中身が漏れて事故になる可能性が考えられます。
ストッパーが外れている消火器は、下記のとおりに取り扱いましょう。
業者用の消火器は10年ほどの使用期限がありますが、個人で使用する住宅用の消火器の使用期限は5年です。
消火器の状態が良好なものであっても、5年を経過した消火器は必ず処分してください。
また、使用期限がすぎていない場合でも腐食や変形が見られる消火器は処分の対象となるため、1年に1度状態を確認しましょう。
メーカーや事業者が自社製の消火器を回収し、リサイクルや処理を行う「広域認定制度」というものがあります。
期限切れの消火器は広域認定制度によって、定められた場所で回収してもらうことができるため、最寄りのリサイクル処分業者に問い合わせてみましょう。
問い合わせ方法は消火器リサイクル推進センターのリサイクル窓口検索から、最寄りの場所を指定して料金を確認してみてください。
今回は、消火器の処分方法や処分する際の注意点について解説しました。
消火器の処分方法は法律により定められているため、自治体でのゴミ回収はできません。
消火器を捨てる際は、本記事で紹介した下記の処分方法の中から自身に合った方法を選びましょう。
処分する際は消火器のストッパーが外れていないか確認し、変形や腐食が見られる場合はリサイクル処分が必要です。