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『金庫ってゴミに出して良いの?』
『金庫は何ゴミになるんだろう?』
古い金庫が実家の片付けなどで出てくると、処分をしたくても、どうしたら良いかわからない方は多いのではないでしょうか。金庫は大きくて重いために、片付けのためのハードルがとても高いのです。
本記事では、なるべく簡単でラクに金庫を処分できる方法をお伝えします。いくつかの方法の中から、自分に合ったやりやすいものを見つけてください。
家の中で場所をとることも多い金庫。これを処分できれば、家の中だけでなく心もスッキリするはずです。
金庫は半永久的に使えると思っている方もいるかもしれませんが、実は金庫にも寿命があります。寿命を超えた金庫を使っていると、万が一のとき、中に入れたものが守られない場合もあるため注意が必要です。
金庫の販売・製造を行っている事業者の連合会「日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会」で定めている金庫の耐用年数は20年だといいます。耐火金庫に使われている耐火材の水分が20年たつと20%も減少、耐火性能は劣ってしまうのです。
明らかに20年以上たっていると思われる金庫なら処分、または買い替えを検討しましょう。
運ぶだけでも大変そうな金庫。20年以上たっているからといってゴミに出せるのでしょうか。それを知るためには、まず金庫の種類を知っておく必要があります。
金庫には大きく分けて2つの種類があります。
中のものを盗むために、鍵を壊したり、扉を無理やりこじ開けたり、切断して穴を開けたりといった行為に耐えうる設計で作られた金庫。
耐火材を使っており、火災などの災害から中のものを守るために設計された金庫。
どちらも試験に合格したものだけが金庫として販売されますので、性能は保証されています。また、防盗金庫には耐火性能がないわけではありません。両方の性能を持ちながら、防盗性能に重点を置いているものを防盗金庫と呼んでいるのです。
これら2種類の他に、家庭で使われることが多い手提金庫があります。軽く持ち運びができるのが特徴です。手提金庫の中にも、耐火仕様を施されたものがあります。
基本的に耐火金庫は一般家庭からのゴミになりません。先出の連合会では、金庫は燃えないゴミでも、粗大ゴミでもないと明言しています。防盗金庫にも耐火性能があるため、耐火金庫だけでなく、防盗金庫も一般ゴミにはなりません。
このため、連合会で行っているのが、金庫の処分についての相談受付です。実際にホームページに、連合会の支部に相談するようにと明記している自治体もあります。
耐火金庫が一般のゴミにはならない理由は、使われている耐火材が産業廃棄物に当たるからです。
現在多くの耐火金庫には、耐火材として気泡コンクリートが使われています。これはコンクリートに発泡剤を混ぜて、内部にたくさんの穴が開いている状態にしたものです。穴が開いていることから、気泡コンクリートは水分を含んでいます。
気泡コンクリート自体にも外からの熱を遮る働きがあります。同時に中の水分が、火災のときに気化熱で金庫の中を冷やす働きをするのです。
金庫の中のものを守る働きに優れた気泡コンクリート。しかし、解体して気泡コンクリートだけを分けることも難しいです。このため、金庫として優れていればいるほど、一般ゴミにならないという皮肉な結果になっています。
金庫をゴミに出せない自治体は多いのですが、すべての自治体に当てはまるわけではありません。家庭用の手提金庫なら燃えないゴミに出せる場合がありますし、耐火金庫を粗大ゴミに出せる自治体もあります。
金庫を粗大ゴミにする場合、以下のような条件がある場合があります。
その他、自治体では重量に制限があることも多いです。例えば福岡市や仙台市では100kg以下、下関市では50kg未満の金庫が対象になっています。金庫が制限以上の重量である、または壊れている場合には別の方法を検討する必要があるのです。
金庫を処分したいとき、いろいろと方法を考えると思いますが、まずは自分が住んでいる自治体はどのような状況なのかを確かめるのが大切かもしれません。
確かめた上で、耐火金庫をゴミに出せないとわかったのなら、別の方法を考えましょう。
この3つの業者に金庫を回収してもらえないかを確かめますが、すべて条件に合わないこともあるでしょう。そのときには、不用品回収業者に依頼することを検討してください。
購入した業者がわかっているなら、金庫を引き取ってもらえるか問い合わせてみましょう。ただし、すべての業者が無料で引き取っているわけではありません。特に金庫の引取のみだと有料になるケースが多いようです。
金庫の大きさと重さ、設置場所の状況などによって、金庫の回収費用は変わります。設置場所が1階か2階以上なのか、エレベーターがあるのかなどで金庫を運び出すための手間と時間が大きく変わるため、費用が変わるのも仕方のないことでしょう。
金庫を新しく買い替えたい場合は、引き換えに古い金庫を引き取ってもらえることがあります。東海地方の「ホームセンターバロー」では、新しい金庫を購入した場合、古い金庫を無料で引き取ってくれます。
ホームセンターで購入と処分の両方ができるなら、かなりハードルが下がるでしょう。しかし、金庫を引き取ってくれるホームセンターは少数派のようです。
自治体に回収してもらうときだけでなく、販売店に引取ってもらいたいときも、中身が空であること、鍵が開いていることが条件になっている場合が多いです。しかし、処分したい金庫は往々にして鍵が開かない、暗証番号もわからないという状況になっています。
また、新しく金庫を購入する予定がない場合は、販売店に回収を依頼しても、高額な処分費用がかかるかもしれません。そのようなときには、金庫専門の業者に回収してもらうのも良い方法です。
金庫専門の業者なら、鍵が開かないなどのトラブルに対応してくれます。トラブルの解消と金庫の処分の両方を一度に終わらせることができるため、金庫専門の業者は心強い味方だといえるでしょう。
もし、まだ新しい金庫なら買取を検討するのも良いでしょう。先程金庫の寿命は20年と書きました。5~10年程度の年数のものならばまだ十分に使用に耐えうるわけです。
ただし、いくら使用年数が経過していなくても、製造メーカーがはっきりわからないもの、100kgをこえるものは買取店でも取扱が難しくなります。搬出のための手間もかかりますし、買取の可能性は低くなると考えた方が良いでしょう。
金庫にも人気のメーカーがありますので、処分を希望する方はまず、メーカーを確認してみましょう。
人気の金庫のメーカーは以下の通りです。
このような人気のメーカー製で、施錠方法が以下のものなら買取をしてもらいやすいです。
また、買取をしてもらえるとは思えない金庫でも、自己責任で売却する方法もあります。オークションサイトやフリマアプリなどを使うと、万が一売れたときには自分で梱包と発送をしなくてはなりません。梱包や発送にかかる費用の方がかさんでしまうこともありえます。
「ジモティー」のような自宅の近所の人に直接会って手渡しできるシステムを利用すると、大きくて重い金庫でもスムーズに処分できるかもしれません。たとえ金庫の代金がわずかだとしても、処分に費用がかかることを考えれば、納得のできる方法ではないでしょうか。
金庫の処分方法を紹介してきましたが、どれも自分の状況に合わないという方もいるでしょう。特に引っ越しや立ち退きなどで、期限がある場合にはとにかく早く手放したいはずです。そのようなときには、不用品回収業者に依頼すると良いでしょう。
不用品回収業者に依頼すると、以下のようなメリットが考えられます。
ただし、金庫が重いなどの理由で作業員を増やす必要がある場合には、回収費用がかさむことを忘れないでください。
金庫を処分する方法を4つ紹介しました。
金庫のように大きくて重いものを無料で処分するのはとても難しいことです。運良く自治体で粗大ゴミに出せる場合でも、まったく無料ではありません。
自分で金庫をゴミに出したり、業者に持ち込んだりするには、時間と人手、場合によっては運搬のための自動車が必要です。人によってはそれらすべてを揃えることが難しい場合もあります。それを考えると、多少料金が高くても、すべてをお任せできる不用品回収業者に依頼するのも良いでしょう。
本当にお得な方法とは、自分が納得できる費用で、心も体もラクな状態でできる処分方法ではないでしょうか。本記事を参考にして、自分にとってのお得な金庫の処分方法を見つけていただければ、幸いです。