目次
かつては自宅で映画やお気に入りの番組を楽しむために欠かせなかったビデオテープですが、最近ではすっかりDVDにとって変わられてしまいました。
もう自宅でビデオを見ることはほとんどないという人が多いでしょうが、思い出のあるビデオテープはなかなか処分できないかもしれません。
それにいざ処分しようとすると、どうしたら良いかわからないと思うかもしれません。そこでビデオテープの処分方法だけでなく、再利用してもらう方法の両方を紹介します。
どの地域に住んでいても、ビデオテープは一般ゴミとして捨てられることが多いです。どの種類のゴミに当たるかはその自治体により違います。
可燃ゴミとして捨てられる自治体がある一方、ビデオテープのみ有料の回収となるところもあるため、注意が必要です。
神奈川県藤沢市では磁気テープとケースを分けて袋に入れ、プラスチックゴミの日に回収しています。これはビデオテープを不燃ゴミとして回収すると磁気テープが機械に絡まってしまうためです。
このようにビデオテープは不用意に捨てると、迷惑をかけることになりかねません。
また、一度に10個までというふうに個数が制限されている自治体も多いため、小分けにして出すなどの工夫が必要になります。
ビデオテープをゴミ集積場に出すときに、個数制限を関係なくできる方法があります。それが自治体指定の施設に自分で持ち込むことです。
自分で持ち込むと手数料が割安になることも多いです。ビデオテープがたくさんあるけれど、費用をかけずに処分したい人に最適な方法になります。
自治体によってこのような施設を利用するときの手順が違います。予約や整理券の購入が必要だったりするため、事前に確認をするようにしましょう。
また、予約など特別な手順が必要でなくても、受付日や時間などを確認しておくと、せっかく足を運んだのに受付時間外だったということがなくなります。
ビデオテープを処分する前にしておいた方が良いことを紹介します。ビデオテープには大切な思い出が撮影されている場合があります。
この思い出は下手をすると個人情報にあたるため、処分する前にはひと手間かけることが必要です。
思い出はすべて捨てる必要はありませんし、ちょっとしたことをするだけで個人のプライバシーが漏洩するのを防ぐことができます。
ビデオテープは湿気に弱く、そのまま置いておくと劣化します。録画したビデオテープは寿命10年と言われていますから、どの家のビデオテープも危機的状況にあると言っても良いでしょう。
ですから、思い出の映像が残っているビデオテープはダビングしておくべきです。ダビングしてDVDとして残せば、省スペースになる上に長期保存にも耐えられます。ダビングをするには大きく2つの方法があります。
どちらにしても自宅にビデオデッキがなければダビングはできません。もしあったとしても、慣れない作業に尻込みする人もいるはずです。
ビデオデッキはすでに国内で生産が終了しており、現在はなかなか手に入りません。ダビングのために新しいデッキを購入することができないのです。
自分でダビングができない人は業者に頼むのがおすすめの方法です。業者を探すのが大変だと思われるかもしれませんが、カメラのキタムラでは店舗でもネットでもダビングを依頼できます。
料金は店舗持ち込みで1,650円からになります。ネットの場合は2,200円からになりますが、自宅に居ながらにしてすべてが完了するのは大きなメリットになります。
カビが生えている、テープが切れている場合も対応してもらえます。その場合はさらに別料金がかかりますが、自分では対応できない事態に対応してもらえるのは心強いです。
大切な思い出の映像が保管できたら、後は本当にビデオテープを処分していきます。
捨てる際には磁気テープを切断して、映像を見られなくしておくと安心です。ただし、少し切ったくらいでは貼り合わせて映像を見ることができますので、何箇所か切っておいてください。
それでも不安な場合はテープを引き出して、くしゃくしゃにしておきましょう。
ビデオテープはフィルムの上に磁気を帯びる粉末状の物質がついています。その磁気が変化することで、様々な情報を記録したり再生したりできるのです。このため、ビデオテープに強い磁気を当てると再生できなくなります。
これは普通の磁石では行うことはできず、ネオジム磁石という強力な磁石が必要です。ネオジム磁石をビデオテープに近付け、しばらく待つと再生できなくなります。
最近はネオジム磁石が手頃な価格で手に入るようになったため、自分でやってみるのも良いでしょう。テキストですが、完璧に映像が消えるとは保証できません。
本当にプライバシーを守りたいなら、業者に頼んでデータを消去、映像を見られないようにしてもらう方が早いでしょう。
ビデオテープを買い取りしている専門店に査定をお願いしてみましょう。ビデオテープを捨てるときに手数料がかかる地域でも、無料で処分ができるかもしれません。
ただし、自分で撮影したホームビデオは買い取ってもらえないそうです。下記のようなビデオは買い取ってもらえる可能性があります。
これらのビデオは、購入するときなかなか高価だったはずです。買い取ってもらえるなら、ただ捨てるよりもずっと前向きな気持ちになれるでしょう。
身近にビデオテープを必要としている人がいたら、もらってもらいましょう。専門店に買い取ってもらったり、フリマアプリやオークションサイトで売ったりするよりも簡単で話が早いはずです。
何より直接手渡しで譲れば、支払いに関するトラブルや梱包・発送の手間がかかりません。
知り合いでは探せなくても、ジモティーで探してみてください。自宅の近辺で、ビデオテープを必要としている人を見つけることができるかもしれません。
ビデオテープは寄付することもできます。海外の発展途上国ではまだビデオの需要が高いためです。
NPO法人「もったいないジャパン」では未開封のダビング用ビデオテープを受け付けてくれます。自宅にただ置いておくよりも、寄付することで誰かの役に立ってくれるはずです。
開封して使ってしまったビデオテープなら、障害を持っている人の就労を支援するNPO法人の事業所で引き取ってくれる場合があります。このような事業所でプラスチックをリサイクルするための事業をしている場合があるためです。
ビデオテープをゴミとして捨てる方法、ゴミにするのではなく再利用する方法などを紹介しました。しかし自宅に在庫がたくさんある場合は、どの方法をとってもすぐには処分が終わらないはずです。
特に育児や介護があって自宅からなかなか出られない、仕事が忙しくて休みがないなどの事情を抱えているとビデオテープの処分だけに時間をかけていられません。
そんなときは不用品回収業者にお願いすると良いでしょう。申込みをしてからの対応は早いうえに、希望通りの時間に自宅まで引き取りに来てくれるので、ビデオテープの在庫が多い場合でも短時間で処分が終わります。
ビデオテープの処分については、自治体で回収してもらうと手数料を取られるだけです。量にもよりますが、500円もかからない場合が多いです。
それにくらべると不用品回収業者にお願いするのは費用が高い、と思われるかもしれません。
しかし、どんなビデオテープでも回収してくれるうえ、自分ではほとんど何もする必要がないため、とても楽に片付けができます。それでも費用が気になる場合は、他の不用品を一緒に処分してしまいましょう。
不用品回収業者では軽トラック1台分の不用品を片付けて10,000円というような価格設定になっていますから、それを最大限に活用してください。
ビデオテープの捨て方と、捨てずに活用する方法を紹介しました。中高年世代の方は、未だにたくさんのビデオテープを抱えているかもしれません。
しかし、ビデオテープはただ自宅に保管していても劣化していくだけです。大切な思い出を残すためにも、一歩踏み出してビデオテープの処分を考えてください。
ゴミとして捨てるか、ビデオテープとして再活用するかで処分の方法は違ってきます。自分の気持ちとともに、現在の状況も考えてどの方法を選ぶかを決めていきましょう。
思い出は一切捨てずに、ビデオテープをDVDにダビングするだけでも部屋の中は格段にスッキリするはずです。