目次
バッテリーは乾電池とは違い、放電だけでなく充電ができるのがメリットです。充電すれば、何回も使えます。
大変便利なバッテリーですが、乾電池が自治体に回収してもらえるのに比べると処分が大変です。
これからバッテリーの処分方法を紹介していきます。
もうよく知っているという人も多いでしょうが、自動車と携帯電話ではまったく異なるバッテリーが使われています。
自動車用のバッテリーは電極が鉛でできており、電解水として希硫酸が使われています。
鉛は中毒が問題になるほどの危険性があり、土壌汚染の原因になるとも言われています。硫酸も金属の錆びや火傷の原因となるため、とても危険です。このため、自治体では自動車用バッテリーは回収してもらえません。
中には自分で分解して処分したいと考える人もいるでしょうが、バッテリーの分解は大変危険です。その上硫酸は中和させた上での処分が必要になります。これは一般の人には難しい作業ですから手を出さない方が良いでしょう。
いくら処分に困っても勝手に不燃ゴミとして集積場に出せば、それは不法投棄に当たります。不法投棄には個人でも1,000万円以下の罰金が規定されていますので、最悪の事態も考えなくてはなりません。
しかし、鉛でできた自動車用バッテリーは、100年以上も使われ続けた実績があります。自動車用として安心して使うことができ、リチウムイオン蓄電池と比べると価格も手頃だというメリットもあります。
処分の方法さえ知っていれば、これからも安心して自動車の運転をすることができるはずです。
ガソリンスタンドでは使用済みのバッテリーを引き取ってくれることがあります。無料で引き取ってくれることもありますから、自宅の近辺などにガソリンスタンドがある場合は、一度確認をしてみてもよいでしょう。
近辺にガソリンスタンドがない場合は、バッテリーを購入した店舗に持っていくことを考えてください。
使用済みのバッテリーを処分のために持ち運ぶ際は、液漏れやショートに十分に注意しましょう。繰り返しになりますが、バッテリー液は希硫酸です。手に着けば火傷をしますし、端子部分に金属が当たるとショートして発火する恐れがあります。
強い衝撃を与えるのは避け、端子部分にはあらかじめテープなどを貼って絶縁しておきましょう。
カー用品販売店で使用済みバッテリーの回収を行っている場合があります。
これは環境保全活動の一環として行っているもので、リサイクルのために使用済みバッテリーを回収しています。この活動を自社の公式サイトに掲げているのは、以下の2社になります。
どちらの店舗でもバッテリーを無料で引き取ってもらえます。ただのゴミにならず、リサイクルされると思うと気分も良いはずです。た
だし、すべての店舗で引き取りを実施しているかの確認はとれていませんので、持ち込むまえには自分で確認をしてください。
販売店には自動車用のバッテリーを製造しているメーカーが、回収カゴを設置していることもあります。
バッテリーを回収してリサイクルする流れは一般的になってきつつあるので、上記の2社の店舗が近辺になくても、回収してくれるところがあるかもしれません。
バッテリーはホームセンターで購入できるため、新しいバッテリーを購入したときに古くなったものを引き取ってくれることがあります。
自社サイトに自動車用のバッテリーを引き取ってくれると明記してあるのは以下の店舗です。
ただし、すべての店舗で常時引き取ってくれるわけではありません。また、購入した点数だけの引き取りになります。自宅にためてしまったバッテリーを一度に処分したい場合は、ホームセンターでは適当ではありません。
また、店舗によっては有料の引き取りになることもありますので、事前に引き取りのための条件をよく確認しましょう。
バッテリーをいくつかためてしまった、急いで処分したいなどの事情がある場合は、不用品回収業者に依頼すると良いでしょう。
料金はかかりますが、業者に依頼するのは大きなメリットがあります。
バッテリーは重さ8〜10kgと言われています。バッテリーが複数ある場合、自分で運ばなくて良いのは大きなメリットですし、いくつ処分をしても良いのは嬉しいポイントです。
業者の料金の相場は500円から1500円、さらに出張費が加わります。それでも引っ越しまでに処分をしたいなど期限が決まっている人、バッテリー以外にもいろいろと処分したいものがある人には良い方法ではないでしょうか。
どんな業者にお願いするか、選ぶ際には注意した方が良いポイントがあります。選ぶ業者によっては、バッテリーの処分がトラブルにつながるかもしれません。選ぶ際には次のポイントに注意をしましょう。
無料でバッテリーを処分してくれる業者はいないと考えると間違いありません。街なかをトラックで走りながら、無料回収をうたっている業者には十分に注意するべきです。後から法外な料金を請求された事例もあるようです。
きちんとした業者かどうかを調べるためには、以下のことを確認すると良いでしょう。
似たような名前の「産業廃棄物処理業許可」は、企業の廃棄物を回収するために必要な許可です。この許可があっても、家庭の廃棄物は回収できないので注意してください。
今までは自動車用のバッテリーについて説明してきましたが、モバイルバッテリーにも触れておきましょう。こちらのバッテリーの方が処分する機会が多いかもしれません。
モバイルバッテリーは自動車のバッテリーに比べるとかなり小型ですが、外部から強い圧力がかかると爆発する危険があります。
ゴミを収集する人のケガや火災につながることがありますから、くれぐれも正しい方法で処分することが大切です。不燃ゴミと混ぜてゴミ集積場に出すことは絶対に止めましょう。
モバイルバッテリーは現在リチウムイオン蓄電池が主に使われています。それ以前のバッテリーにも希少な金属が含まれているため、リサイクルが義務付けられているのです。
ホームセンターや家電量販店ではリサイクルボックスを設置しています。下記の家電量販店はほんの一部です。
リサイクルボックスに入れれば処分は完了しますが、安全のために金属端子部分はテープを貼って絶縁することが必要です。
また、劣化によりモバイルバッテリーが変色・膨張している場合もあります。この場合は引き取りを断られる場合があります。しかし、ヤマダ電機では引き取ってくれるケースもあります。
リサイクルボックスは自治体でも設置しています。役所や公民館などに設置されていますので、使いやすい方を利用してください。
ドコモ、ソフトバンク、auなどの大手携帯ショップでもモバイルバッテリーを処分できます。
処分にはブランド・メーカーは問わないそうですから、処分方法の一つとして覚えておくと良いでしょう。
店員さんに直接バッテリーを渡せるため、いちいちテープなどで絶縁する必要はないことが多く安心です。ですが、店の営業日に合わせる必要がありますし、店内が混雑している場合は待ち時間が発生するかもしれません。
携帯電話を新しくする、契約を変えるなどの用事がある人にはおすすめできる方法です。
自動車のバッテリーは処分が難しい印象ですが、いろいろな方法があることがおわかりいただけたと思います。自分に合った方法を選んで処分を行ってください。
なるべく費用をかけたくないなら、ガソリンスタンドやカー用品店などに問い合わせをしてみましょう。急いでたくさんのバッテリーを処分したいなら、不用品回収業者に依頼するのが良い方法です。
一般に自動車のバッテリーの寿命は2〜3年ほどです。バッテリーが劣化してくるとエンジンがかかりにくいなどの症状が出ることもあります。そうなると安全運転の妨げになりかねません。
処分のことは気にせずに早めの交換を心がけたいものです。